声の高さについて考える

構音障害

声の高さについて考える

おくらら
おくらら

いつもありがとうございます。
本日は声の高低について考えてみました。高い声のメカニズムは皆さんよくご存じだと思いますので低い声のメカニズムについて書かせてもらっています。
是非コメントもらえたら嬉しいです。

低音について

言語聴覚士の臨床では音声を聞くことを基本的な評価として用いられると思います。

失語症では、言語機能について評価。
構音障害では、音声より構音動態を評価。
高次脳機能障害では、コミュニケーション手段としての発話を評価。
嚥下障害では、声質から咽頭残留や喉頭内流入などを評価。

音韻や調音、内容の一貫性や文脈、嗄声など様々な症状を評価します。

今回は声の高低について調べました。

言語聴覚士の方はご存じかと思いますが、輪状甲状筋が声の高さを調整する筋であると習ったと思います。

輪状甲状筋は輪状甲状関節の回転を行い声帯長の長さを変わり張力が増すことで高い声が出ます。
(学生には弦楽器を想像するように指導しています)。
もちろん声帯筋自身でも等尺性収縮ができるので声帯の張力を変化させることが可能です。

高い声を出すメカニズムは皆さん知っていると思いますが、低い声のメカニズムはご存じですか?

単純に輪状甲状筋の拮抗筋があれば単純な話ですが、そういった筋はないので複雑です。

そこで古いですが、あの有名な本多先生の論文の出番です。
5年ぐらい前に友人に紹介してもらった論文でその当時驚いたのを今でも覚えています。

頸椎にもこの脊柱湾曲が波及し、喉頭の高さで前弯を示す。口頭が上下に移動すると、輪状軟骨の後板は頸椎の前弯に沿って移動する。その結果、輪状軟骨は輪状甲状関節を回転中心として緩やかに回転する。喉頭の上下動が声帯長を変化させる生体機構が成り立つ。

本多 清志.声の高さを調節する生体機構.喉頭.8 巻 2 号.1996

舌骨との関係があることは理解していましたが、頸椎の前弯による声帯の長さを変えるメカニズムがあるようです。

たしかに、頸部屈曲-頭部伸展位(猫背の方)の場合には高低の練習で苦労したことがあります。その当時は喉頭周囲筋の筋緊張の問題であると決めつけていました。しかし、頸部のアライメントにより難易度が異なる可能性はありますね。

病前からその姿勢であれば適応しているかもしれませんが、脳卒中発症により体幹の筋緊張の低下が起因の姿勢の崩れの場合には気に掛ける必要があるかもしれません。

声の高さを高くするときに舌骨の前方移動がみられ、このときに、オトガイ舌骨筋やオトガイ舌筋の筋電位が記録される。
(略)
母音の「い」、「う」では、舌骨は舌根部とともに前方に移動する。反対に広口母音の「あ」では、舌の後退と下顎の開大に従って舌骨は後方に移動する。

本多 清志.声の高さを調節する生体機構.喉頭.8 巻 2 号.1996

舌骨の動きに関しても記載されております。やっぱり読み返してみるって大切ですね笑。

あまり臨床で意識したことはなかったのですが、舌運動が悪い方のプロソディ練習って、努力的に喉頭に力を入れている印象があったので、肌感覚としてはわからんでもないなと思いました。

舌や舌骨が動きにくい方の声の高低練習を行う際には少し意識してみると何か発見があるかもしれませんね。

ちなみに「え」と「お」は?と思いませんか?
自分の舌骨を発声しながら触診しましたが「い」と「う」ほど動くわけではなさそうです。

皆さんも声の高低に関して練習することがあると思いますが、少し舌や舌骨の運動、頭頚部のアライメントを意識して声の高低練習を行ってみてはいかがでしょうか。

これからも色々な視点から考えていきたいですね。
皆さんも気づいたことがあればコメントやコンタクトで意見ください。

引用:本多 清志.声の高さを調節する生体機構.喉頭.8 巻 2 号.1996

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コメント

  1. […] 以前に声の高低について論文を紹介し意見を書きましたが(詳しくはこちら)、今日はそもそもの声帯振動についてです。 […]

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